おひとりさまとは、、、?

なぜおひとりさまでいるのか、理由はさまざまです。
死別・離婚でおひとりさまになった人、ライフスタイルとしておひとりさまを貫いている人などなど、、、この社会では、「おひとりさま」を一言で定義するのは難しくなってきています。
「おひとりさま」という用語に、新しい意味が付与されたのは岩下久美子著「おひとりさま」が出版された2001年です。その本の中で「おひとりさま」はシングル(独身)主義ではないし、非婚提唱でもない、自閉でも孤立でもない、人間として当たり前の「個」の確立ができている大人のことと定義をしています。
その自立した大人の女性を表す用語に、さらに新しい意味を付与したのが社会学者の上野千鶴子さんです。「おひとりさまの老後」という本の中で、高齢単身女性の生き生きとした老後を描き「おひとりさまでも大丈夫」と思わせてくれる内容になっています。
「結婚したひとも、結婚しなかったひとも、最後にはひとりになる」という言葉は、誰もがおひとりさまになる可能性があることを気がつかせ、肯定的なおひとりさま像を広く浸透させました。

国立社会保障・人口問題研究所によると、平均世帯人員の縮小がここ何年と続いていて、1995年の2.82人から、2020年の2.49人まで緩やかに縮小しています。
その原因は「単独世帯」「夫婦のみ世帯」「ひとり親と子から成る世帯」が増加し、「夫婦と子から成る世帯」「その他の一般世帯」が減少している、つまり、単純で少人数の世帯が増加することが、平均世帯人数の減少と対応していると言えます。
「夫婦のみ世帯」は「おひとりさま予備軍」です。今後はさらに世帯の小規模化が進んでいくと予想ができます。
今後日本は「少子化・未婚化・高齢化」がさらに進み、「子レス孫レス姪甥レスいとこレス」の「三親等から四親等内の親族がいない、少ない」人たちが増加していくと考えられます。
そして、高齢化が推計値どおりに進展していけば高齢者のおひとりさまの増加も確実になり、誰もがおひとりさまになり得る社会が待っています。

「おひとりさま」になるきっかけは、人によってさまざまですが、「おひとりさま」になった時に抱えやすい悩みはなんなのか?知っておくことで、いざご自身が「おひとりさま」になった時に困ることがないように、知っておきましょう。

「思いがけずおひとりさま」の悩み

今回は、死別や離婚で「思いがけずおひとりさま」になった方の悩みを考えていきます。
①亡夫と同じお墓に入りたくない
あるアンケートによると、女性は4人に1人、男性は10人に1人が配偶者と同じお墓に入りたくないと答えています。
「折り合いの悪かった義理の両親と同じお墓に入るのは嫌だ」と考えている女性は多いようです。また家制度をイメージさせる「〇〇家の墓」に抵抗感を感じるひともいます。現代はひと昔前のお墓観とは大きな変化が見られるようになりました。
お墓のあり方には、家族観やライフスタイルがはっきりと表れます。近年では、霊園見学ツアーが実施されるなど、生前に自分の意思であり墓のあり方を選択するのが当たり前になりつつあるようです。

②夫が亡くなったのを機に、義理の実家とは関係を解消したい
近年では、「死後離婚」が話題になっています。
義理の両親との感情的なわだかまりが夫の死後に一気に出てきたケース、義理の両親の介護やお墓の管理などは絶対に引き受けたくないと悩むケースも増えてきています。
そもそも「夫の死亡で婚姻が解消されても、姻族関係(配偶者の血族)は当然には終了しない」ことを知らないひとも多いようです。家制度が廃止され70年経った現代でも、「嫁はこうあるべき」という規範意識に縛られてしまう女性は少なくありません。
夫の死亡後、姻族関係を解消するには、「姻族関係終了届」を提出することで義実家との関係を解消することができます。実際に姻族関係終了届の届け出数は増加傾向にあります。
「姻族関係終了届」を届け出た後の法的効果としては、姻族を扶養する義務から回避できます。その他「姻族関係終了届」が増加している背景として考えられことは、相続トラブルです。
例えば、義父母や義理の兄弟姉妹と亡夫の遺産をめぐって争いになってしまったなど、相続で揉めたことがきっかけで届出をした方もいます。
「姻族関係終了届」の方法は簡単です。
本籍地または所在地の市区町村に提出する場終了です。関係を解消したい相手側の了承などは必要ありません。
自治体によっては、ホームページから専用用紙をダウンロードできるサービスをしているところもあります。

③セルフ・ネグレクトに陥る
「セルフ・ネグレクト」とは自己放任、事故放棄と訳されます。
「自分による自分自身の世話の放棄」によってさまざまな問題を引き起こしている状態を表します。
配偶者の死が原因でセルフ・ネグレクトに陥る高齢者は少なくありません。
特に男性は困りごとを相談できる人間関係が希薄であることが多いため、周囲が異変に気がついた時には酷い状態だったというケースもあります。
セルフ・ネグレクトの問題には、できるだけ多職種で関わることが重要です。
家族内で抱え込むことの無いよう、行政の福祉担当窓口や地域包括支援センターを頼ることも必要です。

「思いがけずおひとりさま」へ行政書士が助けられること

①の悩みのケースでも②で紹介しました「姻族関係終了届」が有効です。
姻族関係を終了したあと、ご自身が入りたいお墓が決まりましたら、それを実現するために、実現プランを練る必要があります。作成したプランについては、口頭での意思表示だけでなく、遺言書の作成や、死後事務契約の締結をしプランを実現できるようにしましょう。
わたしたち、行政書士は遺言書の作成や、死後事務契約の締結のお手伝いをすることができます。

②の「姻族関係終了届」に関しては、文中でもお話ししたが、手続きは難しいものでは無いので、ご自身でもできるかと思いますが、何か不安ごとがある時には、お気軽にご相談ください。

③はセルフ・ネグレクトの問題解決のために、行政の福祉窓口や地域包括支援センターの間に入り、支援ネットワークの一員として自治体の動きやサポート体制等の情報収集をして相談者の問題解決につなげていけるよう努めます。

次回は「余儀なくおひとりさま」(未婚)の方の悩みを中心にお伝えしていきます。

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