任意後見契約の解除

任意後見契約は、任意後見監督人が選任された時から効力が生じます。
任意後見監督人は、精神上の障害により本人の事理を弁識する能力が不十分であるときに、本人、配偶者、四親等内の親族または任意後見受任者の請求により、家庭裁判所が選任します。(「事理を弁識する能力」とは、精神上の障害のため物事の良し悪しを区別することができないか、出来たとしてもそれによって行動をすることができない状態にあることを言います。)
そのため、任意後見契約の解除の要件になるのは、契約の効力発生が発生しているか否か、つまり任意後見監督人が選任されてるかどうかによって変わってきます。

任意後見監督人が選任されていない

任意後見監督人が選任されていない場合には、本人または任意後見受任者は、公証人の認証を受けた書面によっていつでも任意後見契約を解除することができます。
合意解除の場合には、合意解除書を作成して認証を受ければすぐに解除の効力が発生し、当事者の一方からの解除の場合は、解除の意思表示がなされた書面に認証を受け、これを相手方に配達証明付内容証明郵便で送付してその旨を通知することが必要になります。

任意後見契約を解除により終了させた場合には、任意後見契約終了の登記申請を行ないます。
任意後見の登記申請手続きは、東京法務局登録課で行っており、直接窓口へ行って申請をするか、郵送で申請をすることになります。
合意解除の場合には、合意解除の意思表示を記載した書面に交渉人の認証を受けた後、この書面の原本または認証のある謄本を添付書面として申請をします。
本人または受任者の一方からの解除による場合には、郵便局から受領した内容証明郵便の謄本と、配達証明の葉書を添付書面として申請をします。

任意後見監督人が選任されている場合

任意後見監督人が選任された後は、本人または任意後見受任者は、正当な理由がある場合に限り、家庭裁判所の許可を得たときは、本人または任意後見受任者である解除の申し立て人が、相手に解除の意思を表示し、任意後見契約を解除することができます。
「正当な理由」については、成年後見人の時の辞任と同じように、任意後見人が疾病等により任意後見人の事務を行うことが事実上困難であること、本人またはその親族と任意後見人との間の信頼関係が損なわれてしまったため、任意後見人の事務を行うことが困難であることなど、任意後見人による任意後見事務の遂行が困難であることが挙げられます。

申立人または相手方は、解除の意思表示をした書面、書面が到達したことを証明する書面、家庭裁判所の許可があったことを証明する書面、この許可の新版の確定証明書を添付して申請をします。


※家庭裁判所が任意後見人を解任した場合は、裁判所書記官の嘱託により任意後見契約終了の登記がされることとなりますので、登記申請をする必要はありません。

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