同性パートナーがICUに入ってしまった場合、面会はできますか?

ICU(緊急治療室)では、家族しか面会できないと聞きますが、これが同性パートナーだった場合はどうでしょう?
地方自治体からパートナーシップ証明書の発行を受けていた場合に何か違いがあるのか?などお伝えをしていきます。

ICUでの面会

ICUでは、生命の危機にあるような重篤な状態に陥った患者が集中的な治療やケアを受けています。そのため、通常は、医療者の治療、ケアの効率、感染防止などの観点から、自由な面会が認められておらず、病院の判断により、面会には制限が設けられています。
具体的には、家族のみの面会とし、家族についても年齢、面会の回数、面会時間などの制限が設けられています。
ですが、心身ともに危機的状況にある患者を支えるためには、家族の存在は大きいとして、家族との面会の重要性を訴え、制限の緩和を訴える医療関係者も少なくありません。
同性パートナーは、戸籍上では親族ではないため、病院に家族として認めてもらえるかどうかが問題点となります。

多くの病院では同性パートナーが「家族等」として扱われていないのが現状です。現場の裁量によって、手術の代諾、看取りの立ち合い、ICUなどでの面会が親族に制限されていました。
誰をICUに入れるべきなのかは、ICUの管理権限を有する病院に任せられています。
病院で「家族等」について、明確に定義されていないことが多く、病院として見解が統一されていないなかで、職員が自らの裁量で判断し、行動しているようです。


しかし、心身ともに危機的状況にある患者を支えるためには、たとえ戸籍上は夫婦ではなかったとしても、患者本人にとって、同性パートナーとの面会は重要ですし、戸籍上の家族かどうかにより、感染防止などの効果に違いがあるとは考えられません。
そのため、家族と同様の取り扱いをしても不都合はなく、同性パートナーの面会は可能とも考えられます。

ただそこで問題となるのが、面会を求めている者が本当に患者の同性パートナーであるのかは、第三者である病院側にはわからないことです。
医師が関係者に確認をして判断をすることもできますが、同性パートナー同士の関係を親族等にオープンにしていないケースも多いと思います。

この点、地方自治体のパートナーシップ証明書があれば、二人の関係を証明することができるので、病院側としても、安心をして、面会を求める者(同性パートナー)を患者の家族として扱うことができます。
また、パートナーシップ証明書がなくても、患者本人が面会を求める者(同性パートナー)を家族として扱ってほしいという意思表明をしていれば、病院がそのパートナーを患者の家族として扱うことに問題はありません。そのため、患者本人があらかじめ緊急連絡先カードなどに、同性パートナーとの面会を望むことを書いておくと、トラブルを防ぐことができると考えられます。

最近では、神奈川県横須賀市の市立病院のように、多様化する家族のあり方を踏まえて、同性パートナーの面会を認めている病院も出てきています。

このように、万が一自分が事故や病気などで家族に連絡が必要になった時に、同性パートナーや大切な友人などにも連絡がいくように、あらかじめ緊急連絡先カード等で事前に意思表示しておくことをお勧めします。

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