入学願書の性別欄廃止が進む

2021年2月8日の朝日新聞のニュースによると、性的少数者への配慮などから、公立高校の入学願書の性別欄をなくす動きが広がっているようです。昨年の12月、47都道府県の教育委員会に尋ねたところ、41道府県が性別欄をなくしていました。
このうち、7件は今春に行う入試から廃止されます。
性別欄があるのは、山形、栃木、群馬、千葉、東京、静岡の6都道県で山形は「2022年春の入試からなくす予定」、栃木は「検討中」と答えています。

朝日新聞が18年11月から12月に取材をした際には、19年の春の入試から性別欄をなくすと決めていたのは大阪、福岡の2府県のみで、この2年間で性別欄をなくす動きが一気広がったと言えます。
2018年春の入試までは、全都道府県が選択式または記述式の性別欄を設けていました。

大阪市の公式サイトを見て見ると、「大阪市はLGBTなどの性的少数者を支援する取り組みを積極的に進めます!」とタイトルを打ち、性のあり方に関係なく、だれもがありのまま受け入れられ、自分らしく生きることができる社会を目指し、性のあり方の多様性についての理解を求め、LGBTなどの性的少数者が直面している課題等を解消する取り組みを自然体に広げ、積極的に推進するとしています。

福岡市でも、国籍や年齢、性の違い、障害の有無などにかかわらず誰もがすべての人への思いやりを持ち、多様性を認め合いながらいきいきと輝くまちを目指しており、LGBTをはじめとする性的マイノリティの方への支援の充実に取り組んでいます。

なお、2府県とも2018年に「パートナーシップ宣誓制度」をスタートさせています。

入学願書の性別欄廃止をした多くの自治体は「トランスジェンダーなど、性的少数者への配慮」を理由に挙げたが、青森県では「入学者選抜に性別は無関係で不要とした。」、山梨県では「性的少数者への配慮もあるが、性別欄がなくても困ることはなく、他県の状況を見つつ「本当に必要なのか」と議論をしてきた結果」と回答しています。

こうしたトランスジェンダー等に対する配慮の動きが広がり始めたことはとても良いことです。ただ、学校ではその他にもトランスジェンダーの生徒に想定される学校生活上の支障はたくさんあります。
例えば
①性別に応じて異なる制服や体操服、学校用品等が指定されている場合
②性別に応じた髪型や身なりをするように強いれられる
③修学旅行や林間学校などの宿泊時の部屋割りや入浴時
④性別ごとの保健・体育の授業や健康診断・身体測定
⑤自認する性別で部活動に参加ができない
⑥自認する性別と異なる性別用のトイレ・更衣室の利用
⑦学生証など学校側が発行する書類に自認する性別とは異なる性別が記載される
⑧辞任する性別とは異なる性別に使う「〇〇君」「〇〇さん」の呼び名が使われる。

文部科学省からも、学校を所管・管轄する教育関係機関に対し、個別の事案に応じて、トランスジェンダーを含む性的マイノリティとされる児童生徒の心情等に配慮した対応をすべく、学校に対する指導・助言を行うように求めています。
今後、学校側としては、生徒が何に困っているか、どのような対応を望んでいるかなど、生徒一人一人との対話を通じて適切に把握していく必要があります。

また、周囲の理解を広げることが、トランスジェンダーに生じる学校生活上の支障に対する解決にもしすることから、生徒や教職員に対し、トランスジェンダーを含めた LGBTに関する教育を普及させることが、課題であると考えられます。

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