生活満足度は同居より独居?

大阪府耳鼻咽喉科医の辻川先生が、2013年に大阪府門真市在住の60歳以上500名に調査をした結果、独居高齢者の生活満足度の方が同居高齢者の満足度より高いというデータが出ました。
通常の大量調査だと、同居の方が生活満足度が高いというデータになるのですが、ここには独居高齢者の貧困率が高く、社会的に孤立してしまっている傾向が強くあります。
辻川先生のデータは、調査対象の500人がおおよそ同じような生活基準で、中流のお年寄りを対象にデータが取られていますので、同じような経済状況の中で同居と独居のどちらが満足か?というのがわかります。

2人世帯(夫婦・親一人子一人世帯)の生活満足度が一番低く、そこに同居者が一人増えていくごとに生活満足度は上昇し、独居の生活満足度とほぼ並ぶような水準になります。

独居だと、寂しいんじゃないかと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、「寂しさ」の多くは一過性のもので、ある一定の時期を乗り越えられれば、ひとりでの生活にも慣れてくると言います。
同居の方のデータでは、寂しさはなくても満足度は低いという数字が出ています。
一番寂しいのは、気持ちの通じない家族と同居をしている高齢者です。実際に高齢者の自殺率は独居よりも同居の方が高い数字になっています。

辻川先生の著書をまとめると、「満足のいく老後」を追いかけたら、慣れしんだ土地における、真に信頼のおける友と、気ままな暮らしだそうです。
①慣れしんだ土地
②金持ちより人持ち
③他人に遠慮をしないでも済む自立した暮らし

どれも、高級な高齢者施設では手に入れにくいものになっています。
①の「慣れしんだ土地」というのは、比較的手に入れやすいのではないでしょうか?高齢になってから一人暮らしを心配するお子さんの提案で、慣れしんだ土地を離れ、お子さんたちの住む慣れない土地に引っ越してしまうというのは、慣れない土地でのストレスもありますし、人間関係の構築も1から始めなければならなくなるためあまりお勧めできません。

②これは、高齢になるまでにそれなりに人付き合いをしてきた方であれば問題がないのかもしれませんが、仕事一筋で趣味や遊びをしてこなかった方にはなかなか難しい課題になりそうです。
そこで必要になってくるのは、自分でシステムを作っていくことです。
例えば行政がここ最近力を入れている高齢者への「見守りネットワーク」です。自治体の差はありますが区市町村・地域包括センター・地域住民のネットワークが相互に連携し見守りを行う仕組みが整えられつつあります。
家族や友人・医療従事者・福祉関係者・各専門士業・葬儀業者などが当事者を中心にチームを組み、当事者の情報共有・相互監視を行いながらサポートをするというネットワークを作っていくことが理想です。

③他人に遠慮しないで住む自律した暮らし。独居であれば、家で誰かに気を使う必要はなく気ままに過ごすことができます。
しかし、単身高齢者やひとり親世帯、低所得者等の賃貸住居の難しさもあります。
改正住宅セーフティネット方は「住宅確保要配慮者」(高齢者・低所得者・障がい者・子育て世帯など)の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度を定めています。
・住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の登録制度
・登録住宅の改修・入居への経済的支援
・住宅要配慮者のマッチング・入居者支援

私たちがお手伝いできること

②の問題については、行政書士はその業務の幅広さからも「ファシリテーター」(司令塔)の役割が適任です。当事者(相談者)が中心の「チーム」づくりのために、今後は書面作成等のスポット業務だけではなく、さまざまな専門家、機関の仲介役として相談者と付き合う仕組みを作るお手伝いができます。

③の問題はついては、
・「住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅(セーフティネット住宅)登録申請
・居住支援法人の指定申請
・家賃債務保証業者の登録申請
・住宅確保要配慮者専用住宅改修事業にかかる補助金申請
・居住支援法人への当該居住支援活動への補助金申請
行政書士は、入居希望者・大家・管理会社・自治体等のパイプ役としてお手伝いいたします。

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