LGBTについて学校教育の問題

LGBTについて、学校教育の問題とはどのようなものがあげられるでしょうか?
また、現在学校での「同性愛」「性同一性障害」についての教育は、どこまで進んでいるのかについてお伝えしていきます。

性別二元性、異性愛が前提となっている

学校では、性別二元性、異性愛が当然の前提としてされています。
名簿、生徒手帳、学生証などには性別の記載があります。
男性用、女性用の制服、水着、体操服などがあり、席順やグループ分けも男女の区別に基づき決められてしまうことが多いです。体育や性教育のように、男女別で行われる授業もありますし、部活も男女別に行われているものがあります。
健康診断も、男女別に行われています。
更衣室やトイレといった施設も当然に、男女別に設けられています。
校則に、髪型に関する男女別の規定や男女交際に関する規定がある学校もあります。

授業の内容を見ると、保健体育の教科書には思春期になると、自然に異性への関心が高まることや異性に触れてみたいという性衝動が生じることが記載されています。家庭科では、男女で結婚して家庭を築き、女性が出産をし、育児をするという価値観が基本とされています。

このように学校では、性別は男性と女性の2つとされていて、かつ、この性別は戸籍上の性別であることが当然の前提とされています。そして、男性はこうあるべき、女性はこうあるべきというジェンダーバイアスに基づき、男女による様々な区別が実施されています。
また、学校では、異性愛が前提とされていますので、同性愛やアセクシュアル(誰に対しても恋愛感情を持たない人)の存在は言及されないばかりか、否定されることすらあります。

現在の学校での取り組み

しかし、ここ最近では、制服のボトムスをスラックスにするか、スカートにするかを生徒自身が選べる学校や、大学での取り組みでは寮にダイバーシティ・フロアを設置したり、健康診断にオールジェンダーの時間を設けたりと、全ての学生の過ごしやすさを目指す国際基督教大学(ICU)のような学校もあります。
こちらの国際基督教大学では「ジェンダートイレ」の導入もあり話題になりました。

そして、授業内容については、2019年10月から2010年3月に行われた、全国の小中高・特別支援学校の教員約21,600人を対象した日高庸晴・宝塚大学教授の調査では、「同性愛を教える必要があると思うか」という質問に対して、「教える必要がある」との回答は75%、「性同一性障害について教える必要があると思うか」という質問に対しては「教える必要がある」との回答は86%となりました。
この数字は、2011年から2013年に約6,000人を対象に行った同種調査と比べると、それぞれ10%余り「教える必要がある」という回答が増えています。

その一方で、実際に授業に取り入れたことが「過去3年以内にある」との回答は、同性愛、性同一性障害のいずれも11%でした。
取り入れたことがないと答えた人に、複数回答で理由を尋ねたところ「教えたいと思うが、教えにくい」「教科書に書かれていない」を選ぶ人が同性愛と性同一性障害の双方で3割程度を占めていました。

性的少数者に関する教科書の記述は少しずつ増えてきていますが、授業をするにあたっては、教える側の知識も課題となっています。
同性愛や性同一性障害について教える必要はあると考えている教員は多く、性的少数者についての社会的関心が高まってきている一方で、学校現場が追いついていない状況とも言えます。

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