LGBTの児童生徒が直面する問題

性別違和を抱える児童生徒が直面する問題

学校では、性的二元性が前提とされ、児童生徒の性別が戸籍上の性別とされるため、戸籍上の性別と性自認が一致しない性同一性障害の児童生徒は性自認とは異なる性別による取り扱いを受けることになります。

そのため、制服や髪型、トイレや着替え、健康診断、体育の授業、部活動、宿泊行事、席順やクラスでの役割分担などで、精神的苦痛を抱えながらの生活を余儀なくされることになります。
また、性自認が「男でも女でもない」「男でも女でもある」「中性である」「わからない」といったXジェンダーの児童生徒は、どちらかの性別を強要されることになり、精神的苦痛を抱えながらの生活を余儀なくされることになります。

同性愛、アセクシュアルの児童生徒が直面する問題

学校では、異性愛が前提とされているため、授業は異性愛を前提として行われ、同性愛やアセクシュアルについては、一切習わないことになります。
ただ、現実には、同性愛を異常なものと教えたり、否定的な情報を教えたりする理解のない教員がいることも事実です。

そのため、同性愛の児童生徒は、自分が大勢の人たちと違うということだけでなく、異常な存在なのではないかと思い悩むことになり、自分らしい振る舞いができなくなったり、進路の選択を困難にする場合があります。

偏見に基づくいじめ被害

LGBTを対象にした調査で、半数以上が学校生活でいじめを経験し、うち7割近くが「先生はいじめの解決の役には立たなかった」と思っていることが明らかになっています。
学校現場に正しい知識や情報が広がらず、教師も対処しきれていない状況が浮き彫りになったかたちです。

この調査はライフネット生命保険の委託により、宝塚大看護学部の日高庸晴教授が実施したもので、インターネットを通じて全国の10歳から94歳の LGBT当事者から回答を得ました。回答者の総数は約15,000人に上り、LGBTを対象としたアンケートとしては、これまで最高規模です。

調査結果によると「職場や学校で性的少数者について差別的発言を聞いたことがある」という人は10代が77%、20代が75%、30代が70%、40代が69%、50代が64%で、若い世代ほど高い確率であることが分かります。
これについて、日高教授は「若い世代ほど差別的発言に触れているのは、情報量の増加に伴い、偏見やからかいも増えているのではないか」とコメントしています。

それから、回答者の58%が小中高校時代にいじめられた経験が「ある」と回答、21%が不登校を経験していました。
実際にいじめにあっていなくても。自分がLGBTであることがバレてしまったり、他人に打ち明けることによりいじめられるのではないかと、日々怯えている児童生徒もたくさんいると考えられます。
そのような児童生徒は、自分を偽りながら、生きていくことを強いられている状況です。

LGBTがいじめの対象となる背景位は、LGBTに対する偏見・差別的発言が学校において、まかり通っているということが挙げられます。
学校内で、偏見や差別的発言が行われた際に、これらの発言がそのまま黙認されてしまうと、児童生徒は、このような発言は言っても良いことであると学習してしまい、LGBTに対する偏見・差別が根付いてしまうことになります。
差別したような発言をした者にとっては、単なる冗談だったり、特定の誰かの意図した発言でなかったとしても、LGBTの児童生徒の心を深く傷つけてしまっていることがあります。

学校や教員の役割

LGBTの児童生徒にとって、学校が苦痛の場となることもありますが、逆に、学校の友達、教員、学校に救われたという児童生徒も少なからずいます。
LGBTの児童生徒の中には、親に心配をかけたくない、親に嫌われたくないという気持ちから、親や家族には心配をかけたくない、親に嫌われたくないという気持ちから、親や家族には自分のセクシュアリティを打ち明けられずに悩んでいる児童生徒もいます。
親には相談できなかったけど、信頼している先生や養護教員には自分の悩みを打ち明けることができた、理解してもらえて救われたという児童生徒もいるため、教員や学校としては、児童生徒の身近な理解者、安心できる場所ともなれる存在であることを認識しておくことが必要です。
日高教授は「いじめ被害者や不登校の児童生徒の中には、より高い割合で性的少数者がいるはず。学校現場は困難を抱えた子供たちを守るべく行動をしてほしい」「都市部や大企業では取り組みが始まったが、地方や中小企業などにも理解の裾野を広げていく必要がある」と語っています。

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