遺産の管理はどうするか

遺産目録を作成しましょう

これから、遺言書を作成しようと考えている方は、たとえ相続人が1人であったとしても、まず自分の財産について整理をして、財産目録を作りましょう。
そうしておくと、相続人が遺産を見つけ出す手間が省けますし、受け取れる遺産の全容がすぐにわかるようになるので、相続人間のトラブルを防ぐことにもつながります。また、遺言者にとっても遺言書を作成するときに便利です。

預貯金や貸付金などの債権は、相続開始時にすべて把握できていなくても相続の権利はなくならないですが、消滅時効があるような債権には注意が必要です。
例えば、遺言者に対する未払い給料は相続人が2年間請求をしないと、会社には支払う義務がなくなります。そのほかにも自動車の修理代金は3年、タクシー代や引越しトラックの運賃、飲み代のツケなどは1年で時効になってしまいます。

財産目録には、一般的に財産的価値のあるものだけを記載すれば大丈夫です。
ただし、土地家屋や預貯金、動産や売掛金といった、いわゆる資産だけでなくローンや買掛金、使用人に支払う予定の未払い賃金などの負債(マイナス資産)も記載してください。
遺産が差引で負債の方が多いとわかれば、相続人は遺産相続の権利を放棄することができますし、相続人間で遺産分割協議をする場合にもスムーズになります。

また、節税などの相続対策を考えるためにおいても、財産目録は必要になります。
例えば、相続税の支払いのために遺産の一部を処分する必要がある場合、個々の資産を比較して、より換金性が高く、不要なものを選ぶことができますし、遺贈や生前贈与を利用することにより、課税される相続財産を減らすこともできます。
なお、作成した財産目録は紛失してしまうことがないように、遺言書と合わせて保管しておくことをお勧めします。

財産目録を作成する目的

財産目録を作る目的は、まず自分の死後、相続人が遺産を探す手間を省くという点です。
次に、相続人が遺産分割協議を行う際に、節税や効率的な遺産分配をするための資料作りという側面もあります。
さらには、遺言者自身が自分の財産を整理することで、相続の際にトラブルとなりそうな原因を見つけて未然に処置しておけるという利点もあります。

相続の際のトラブルの一つとして、未登記物件があるとトラブルの元となります。
例えば不動産を相続しても相続人がその物件の所有権を自分名義に移転登記せず、未登記のまま(被相続人名義のまま)残しておくことも珍しくありません。
登記費用もかかりますし、その手間も面倒だからです。移転登記をしなくても、相続税や毎年の固定資産税の支払いさえ怠らなければ良いので問題はありません。
ただし、その不動産を売買する際や借金の担保にするようなときには注意が必要です。
そのほかにも、他の相続人が自分の不動産として移転登記してしまうと、もともとの相続人は自分の不動産であると主張することができなくなってしまうので、そのような心配があるときには必ず移転登記を済ますようにしましょう。

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