老後の財産管理を誰に頼むか

高齢化や認知症の発症に備えて、実際に財産管理を他人に委ねようと考えたとき、また将来の自分や家族の生活を安定させようと考えたとき、どの制度を利用すればいいのか、わからないことも多いかと思います。
そのようなときには、専門家に相談をしたり、自治体の相談窓口に相談をされるかと思いますが、その前にある程度のことをご自身で理解をしておくと、その後も様々な場面で役に立つことが多いかと思います。
今回はいくつか具体的な例を取り上げて、対応策をお伝えしていきます。

財産管理を誰かに頼みたい

自分の財産管理を第三者に頼みたいと思った場合に、法定後見、任意後見、財産管理委任契約、信託などといった方法が考えられますが、その中でどれを選べば良いのか迷うところです。
そんなときは、まずは現時点での判断能力の有無によって分けて考えると分かりやすいかと思います。

現時点で判断能力が不十分の場合には、法定後見制度の利用を考えてみると良いでしょう。
法定後見制度以外の制度を利用するには契約が必要になりますが、契約をするには判断能力が必要となってきますので、判断能力が既に不十分である場合には法定後見制度の利用を考えることになります。
法定後見には、後見・補佐・補助がありますが、こちらを選ぶ際には本人の判断能力の状況と、どの程度の支援を求めるかによって、申し立てる種類が変わります。このときに、特に注意をすべきなのは、後見は後見人に全面的に支援を依頼することができますが、本人の判断能力の不十分さについてはかなり重度の状態が求められます。また、法定後見制度を利用する場合には、本人の判断能力を審査するために、鑑定書の提出が必要ですが、補助制度の申請には、鑑定書の提出は原則として不要とされています。
鑑定書の作成には費用と時間がかかりますので、ある程度判断能力が残っているような場合には、補助開始の申し立てをする方法を検討するのが良いでしょう。

一方で、「判断能力は不十分だが、少しずつ物忘れが増えてきているため、今のうちに自分の将来に備えておきたい」と考えているような場合には、原則として後見制度を利用することはできません。
このような場合には、任意後見制度を結んでおくか、財産管理委任契約、信託を利用することを検討します。
手順としては、判断能力が実際に不十分になってから他人の支援を必要とする場合には任意後見契約を検討し、判断能力が十分な現時点から財産管理を他人に任せたいような場合には、原則として財産管理委任契約を結ぶことが妥当でしょう。

信託については、契約の定め方によってはどちらの場合にも利用することはできますが、金融機関などのサービスを利用する場合にはある程度の信託財産が必要になってきます。

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