法定後見制度の手続き

本人の判断能力が不十分である等の理由から法定後見制度を利用する場合には、まず家庭裁判所の審判の申し立てを行います。申し立てをするときに、あらかじめ必要な書類を用意しておきます。

法定後見申立てに必要な書類

まず、申し立てを行う際に提出する申立書が必要です。申立書には本人の状況をはじめとする申立ての概要を記します。申立書は定形の文例で、家庭裁判所で無料配布をしています。
後見の場合には「後見開始申立書」を作成することになります。
この申立書を補充する書類も可能な限り添付しておきます。
添付書類とは、例えば申立て事情説明書、後見人等候補者事情説明書、財産目録、親族関係図などがあり、各家庭裁判所で用紙が用意されています。
本人に関する書類としては、戸籍謄本、戸籍の附票、登記事項証明書(成年後見登記についてのもの)、診断書が必要です。
本人以外の者が申立てを行う場合には、申立人の戸籍謄本も必要になります。
成年後見人等の候補者がいる場合には、候補者の戸籍謄本、住民票、身分証明書、登記事項証明書(成年後見登記についてのもの)が必要になります。
登記事項証明書は、成年後見登記についての証明書のことです。法務局が発行する後見開始の審判等をすでに受けていること、あるいは受けていないことを証明するものです。
成年後見人等の候補者の身分証明書は、候補者の本籍地にある役所が発行する証明書で、破産手続き開始の決定などを受けていないことを証明できるものです。
この他、家庭裁判所が判断する際に参考になりそうな資料がある場合には、審理を早く進めてもらうためにも添付すると良いでしょう。
例えば、本人の判断能力を判断するのに参考となる介護保険の保険証や障害者手帳、年金手帳などです。
また、本人の財産状況の判断に有効なものとしては、上に挙げた財産目録の他に、預金通帳や不動産評価証明書、不動産登記事項証明書、株券などがあります。

法定後見の申立てにかかる費用

次に、各手続き・書類入手にかかる費用です。
①申立手数料
金額は一件につき800円で、収入印紙で納めます。
これは、一つの審判につき800円ということなので、例えば保佐で、代理権付与の審判を行うような場合には、保佐開始の審判に800円、代理権付与の審判に800円納める必要があります。
また、保佐の対象となる法律行為の範囲を広げる場合、その範囲を広げる手続き(同意見追加付与の申立て)の手数料に800円掛かります。
補助で、代理権と同意見ともに補助人に付与する場合には2,400円かかるという計算になります。

②登記手数料
4,000円です。
登記手数料は、後見等が開始された後に裁判所が登記するために必要となる費用です。登記手数料は登記印紙という収入印紙とは別の印紙で納めます。登記印紙は郵便局や法務局で購入することができます。

③連絡用の切手
各家庭裁判所で費用が異なります。
大体3,000円から5,000円程度です。連絡用として使われるものとしては、例えば、裁判所から送られてくる審判書の郵送費用などです。

④鑑定費用
鑑定の内容によって金額は変わりますが、大体5から15万円程度で、現金で支払います。
明らかに鑑定をする必要がないと認められる場合や補助を利用する場合など、鑑定を必要としない場合もあります。

⑤専門家に支払う費用
行政書士や司法書士は申立書の作成、弁護士は申立ての代理を行うことができます。依頼した内容い応じて報酬を支払う必要があります。
ただ、この報酬については一律に決まっているわけではなく、各専門家によって報酬額が異なるので事前に確認しておくことが大切です。

⑥必要書類の入手費用
戸籍謄本や登記事項証明書、診断書といった書類を入手するのには、発行手数料がかかったり、郵送料が別で掛かります。
こうした費用は、各自治体でことなりますのでご自身の利用する役所で事前に調べておくと良いです。
特に、本籍地にある役所が遠隔地にあるような場合、戸籍謄本などを入手するまでには日数や郵送料などが別途かかりおますので、余裕を持って準備するようにしましょう。

明日には、申立ての費用が払えないような場合や、審判当日の流れについてお伝えいたします。


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