法定後見制度の手続き(その2)

申立て費用が支払えない場合

申立て費用は、本人が申し立てた場合は本人が支払い、本人以外が申し立てた場合には、申立人が原則として支払うことになります。本人の依頼を受けて申立人が申立てを行った場合には、本人が負担することもあります。
なお、申立人が負担した費用については、申し立てが認められた段階で本人に請求する場合がほとんどなので、市町村長が申立てを行う場合など、一度は市町村が申立て費用を負担するので、こうした予算もあらかじめ組んでおく必要があります。
費用を負担できないような場合には、民事法律扶助制度を利用するという方法もあります。
民事法律扶助とは、法的なトラブルにあった人の資力が乏しい場合に、無料の法律相談を行ったり、専門家を紹介するなど、裁判費用や司法書士、弁護士に支払う費用の立て替えを行う制度です。民事法律扶助は日本司法支援センターが行っています。
詳しくは日本司法支援センター「法テラス」のホームページを参照にしてください。

法定後見制度の流れ

法定後見申立て当日に、家庭裁判所調査官は申立人と成年後見人等の候補者から事実関係を確認します。この際に、本人の状況を生活や財産面、判断能力の面などから確認します。申立時に立てられた成年後見人等の候補者についての判断も行われます。
後見や保佐の場合には、本人の精神状況について医師等による精神鑑定が行われます。
親族の意向についても確認をします。具体的には、申告内容や成年後見人等の候補者を親族に書面で伝えて確認をします。
可能な場合には家庭裁判所で本人調査を行い、本人の意向を確認します。本人が家庭裁判所に出向けないような場合には、本人のところへ裁判所の担当が出向くことになります。
家庭裁判所は、鑑定・親族への意向照会・本人調査の結果から内容について検討判断します。
審理を経て、結論を出した家庭裁判所は、その審判内容を申立人と成年後見人等に送ります。
審判では、申立書に書かれている成年後見人等の候補者がそのまま選任されることが多くあります。ただ、場合によっては候補者ではなく司法書士や弁護士などの専門家が選任されることもあります。
裁判所から審判所謄本を受領してから、意義もなく2週間経過すると審判が確定します。
審判が確定すると、法定後見が開始され、法務局に法定後見開始の事実についての登記がなされます。

審判の手続き

申立人の貢献(保佐・補助)開始の申し立てを受けた家庭裁判所は、まずその申立てに番号をつけます。例えば「令和3年(家)第〇〇〇〇〇〇号」といった形式でつけるもので、これは事件番号と呼ばれます。
家庭裁判所はここの申立事案を事件番号で管理しています。
なので、裁判所とのやりとりは全てこの事件番号を頼りに行うことになり、問い合わせの時などに必要になります。
事件番号とともに、申立事案の担当者が決まります。この担当者のことを調査官と言います。以後、調査官が中心となって、申立事案についての事実関係や内容について調査を進めていきます。

申立人・成年後見人等の候補者・本人は裁判所に出向いて調査官から質問を受けます。また、調査官は必要な場合には他の関係者から話を聞き、判断材料とします。直接会う場合もあれば、郵送で行われることもあります。
調査官の調査とは別に、家事裁判官が事情を直接尋ねる審問を行う場合もあります。
家事裁判官とは、家事審判法が定めている事柄を家庭裁判所で取り扱う裁判官のことです。審問は必ずしも開かれるものではなく、調査官が本人の意向を確認する場合もあります。
関係者の調査や審問とは別に、精神鑑定が行われます。
鑑定は必要な場合にのみ行われるものなので、補助などでは診断書だけで足りることもあります。
家庭裁判所は、医師から提出された鑑定書と裁判所の調査・審問の結果から最終判断を下すことになります。審判の内容と申立内容が異なることもあります。この場合は、別途調整がなされることもあります。

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