認知症や判断能力が衰える前に準備ができること

将来、認知症になってしまったり、判断能力が衰えてきてしまう時が来たとしても、最後まで自分の意思の通りに生活を送ることは大切です。自分で判断をすることができるうちに準備すべき遺言や任意後見、死後事務契約についてお伝えしてまいります。

最後まで自分の意思で生きる

どんな人であっても、将来歳を取れば認知症になったり、認知症にならなかったとしても物事を判断する能力が衰えてきてしまうことは当たり前のようにあります。物事を判断する力が衰えてくると、それまで自分で判断できていたことが判断できなくなり、自分が望んでいるような生活が送れなくなってしまうことがあります。
そのようなことがないように、最後までご自身の意思どおりの生活ができるようにするためには、ご自身で判断をすることができるうちに、将来に備えた準備が必要になります。

例えば、そのひとつとして遺言書の作成があります。
遺言書は、判断能力がなくなってしまうと作成ができなかったり、作成をしたとしても無効になってしまったりする可能性があります。そのため、自分の財産をどのように分けるかについては、元気なうちに考えて遺言書を作成しておくと良いでしょう。遺言書は一度書いても書き直すことができ、最終的には一番新しい日付の遺言書が有効になりますので、一度書いてみてお気持ちが変わるようなことがあれば書き直せば良いくらいの気持ちで書き始めてみてください。

判断能力がなくなった際の金銭管理

そして、判断能力が低下してしまってから心配になるのは金銭の管理です。
ご自身で金銭の管理が難しくなってくると、詐欺にあいやすくなったり、必要のないものを買い込んでしまったりする可能性がありますので、金銭管理が難しくなってしまった際には、信頼できる人に代わりに金銭を管理してもらう必要があります。

信頼できる管理者を選ぶ手段の一つとして「成年後見制度」があります。
成年後見制度は、判断能力が衰えてしまった場合に家庭裁判所に申し立てをして、金銭管理をしてもらう後見人を選んでもらうという方法です。ただし、判断力が衰えてしまってからでは、自分の財産の管理をどのようにして欲しいかという自分の考えを後見人に伝えることができません。
また、成年後見人を誰にするかは裁判所が決めることになりますので、自分で自分の信頼できる人に金銭管理を頼むことができなくなってしまいます。
さらに、成年後見制度は「金銭を無駄に使わず残す」ことに重点が置かれていますので、「元気なうちに旅行に行きたい」「孫にお小遣いをあげたい」などと思っていても、成年後見人はなかなか許可を出してくれず、自分のお金なのに自分の思うようにお金が使えないよう問題が出てきてしまう可能性があります。

任意後見契約という選択肢

このような問題が起きないようにするためには、判断能力が衰えてしまってから行う「成年後見」ではなく、ご自身が元気なうちに将来金銭管理をお願いしたい人を決めておく「任意後見契約」というかたちがおすすめです。
任意後見とは、将来判断能力が衰えた場合に備えて、判断能力があって元気なうちに「将来誰にどのように財産を管理してもらうか」を決めておく制度です。
管理してもらう人は、家族でも専門家でも大丈夫です。
もし、任意後見契約を結んだとしても判断能力が衰えなければ、そのままご自身で財産管理を続けることができますし、実際に判断能力が衰えてしまったような場合には、決めた方法で財産管理を行ってもらうことができます。

任意後見契約をする際には、同時に「委任契約」や「死後事務委任契約」をすることもあります。
委任契約は、判断能力を完全に失う前から代わりに金銭管理を行ってもらったり、簡単な契約をしてもらうことができる制度です。
また、任意後見契約はご本人が亡くなってしまうと効力がなくなってしまうので、亡くなった後の事務を誰かに頼みたいような場合は「死後事務委任契約」も併せて契約しておくと便利です。
死後事務委任契約では、お墓のことや関係者への連絡、葬儀のことなどについて、自分の指定した人にあらかじめ依頼しておくことができます。

最後まで自分の意思どおり生活するために

今は元気であっても、将来何があるかは誰にもわかりません。
将来どのような状態になっても、自分の思った通りに生活できるように、また、自分のなくなった後にも自分の意思を貫くことができるように、遺言や任意後見、死後事務委任契約など、さまざまな準備が考えられます。
任意後見契約や死後事務委任契約は、おひとりさまにとっても非常に有効な制度です。
それぞれの方にあったご準備につきましては、弊所でもご相談を受け付けておりますので、是非お気軽にご相談ください。

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