同性パートナーと親族の「争続」を防ぐ(その2)

前回は法定相続人から、パートナーを守るためには、パートナーを遺言執行者に指定したり、祭祀主催に指定しておくことが有効ということをお伝えしましたが、その際に注意して欲しい点がいくつありますので、今回はその注意点についてお伝えして参ります。

遺留分について理解する

遺言書で全ての財産をパートナーに残すと遺言したとしても、亡くなったパートナに子がいた場合には子に財産の2分の1、子がいなくても親がご存命だった場合には親に財産の3分の1遺留分の権利があります。
「遺留分」とは亡くなった被相続人の兄弟姉妹以外の近しい関係にある法定相続人に最低限保障される遺産取得分のことを言います。子や親族は、本来被相続人が亡くなったときに財産を相続する権利を持っています。
例えば、遺言によって親族や配偶者以外の者に遺産の全てを贈られてしまったような場合でも、一定の範囲の相続人は主張すれば必ず一定の財産が取得できることになります。

パートナーに子や親がいる場合には、遺留分侵害には注意が必要です。なお、子や親がなく相続人が兄弟姉妹だけの場合には、遺留分請求権はありません。

遺留分については、こちらのブログも併せて是非ご覧ください。

親族の了解を得る

いくら法的に有効な遺言を作成しても、本人の亡き後突然、遺言書とその受遺者と名乗る見知らぬ人物が現れた場合、亡くなったパートナーの親族は困惑してしまったり、ときには怒りの感情を抱かれてしまったり、たとえ遺留分請求権のある人がいなかったとしても、様々な揉め事が生じてしまう懸念があります。
それに対処するために遺言があるわけですが、残るパートナー(受遺者)がときには辛い立場に立たされてしまうこともあります。
できれば、生前から親族と自分の死後や財産はどうするつもりなのか、ということを話し合える場を設けられると良いでしょう。

こうした遺言で財産を無事にパートナーへ渡せても、相続税がかかる場合があります。
税法では、相続人(親族)が相続する場合は様々な控除があり、相続税がかからない仕組みが用意されているのですが、法律上は他人の立場であるパートナーへの遺贈では控除がなく、生命保険金も含めて遺産のまるごとが課税対象となります。

そして、結果として相続税がかかるような場合、非親族はその税額に2割を加算して払う必要があります。
不動産やすぐに換金できないものしかないような場合は、相続税を払うための現金の手当ても考えて生前から財産内容を調整しておく必要があります。
折角パートナーに不動産を残したのに、相続税のためにその不動産を手放さないといけなくなってしまうようなことがあれば、元も子もなくなってしまいますので注意が必要です。

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