遺贈寄付の手続きの流れ

ご自身が亡くなった後、遺贈寄付をしたいと思っていてもどのような手続きが必要なのか、また家族への働きかけなど、準備しておくべきことをお伝えしてまいります。
遺贈寄付の方法には、「遺言による寄付」「信託による寄付」「相続財産からの寄付」などがありますが、今回は「遺贈による寄付」についてのポイントや注意点をお伝えします。

1 遺贈寄付とは
まず、「遺贈寄付」とは、個人が亡くなった時に亡くなった方や相続人が、遺言の契約に基づき、財産の一部を公益法人やNPO法人などに贈ることを言います。

どの団体に贈るかは、ご自身の人生を振り返り、影響を受けた経験や人物などを考えた時に、心底応援したいと思える団体や活動を思い浮かべてみると良いでしょう。
大切な財産を寄付するのですから、寄付先の選定は慎重に行いましょう。

2 遺贈寄付の情報を集める
遺贈寄付の様々な事例の情報を集めてみてください。
例えば団体の遺贈寄付パンフレットや活動報告書には、その団体のポリシーや特徴がよく現れています。気になる団体に資料請求したり、相続セミナーに参加してみるのも良い方法です。
また、団体のボランティアやイベントに参加して、団体との相性を肌で感じてみるという方法もあります。
体力的に参加するのが難しいよう場合は、まず少額の寄付をしてみて期待通りの反応が得られるか確認することも可能です。数字やデータも重要ですが、感覚も大事な要素になりますので楽しみながら選定してみると良いでしょう。

3 財産配分を決める
自分の保有財産を洗い出して概算の評価額を算定して、相続人や寄付への財産配分を検討します。
遺留分の侵害についてもここで確認をします。ご家族のことを第一に考え、残った財産があれば遺贈寄付をするというくらいに考えた方が、円満な遺贈寄付が期待できます。
ご家族に財産配分の内容までを知らせる必要はありませんが、「財産の一部を遺贈寄付する」ということを先にご家族へ伝えておくと良いでしょう。
なお、不動産など金銭以外の遺贈寄付を考えている場合には、事前に現物で受けてもらえるのか寄付先に確認しておきましょう。

4 遺言書を作成して保管をする
遺言書は自筆証書遺言でも良いのですが、専門家に内容のチェックを受けておく方が安心です。
そして、遺言の紛失を避けるためにも法務局の保管制度を利用することも検討してください。
また、遺言が確実に執行されるように定期照会(安否確認)サービスを利用するという方法もあります。
なお、相続人が全くいないという方(相続人不存在)は、包括遺贈を検討されることもあるかと思いますが、包括遺贈は受けている団体が少ないので、注意が必要です。

遺言書を作成した後に、団体の活動に不満や気持ちの変化などがあった場合には、遺言内容を書き直すことができますので安心して遺言書を作成してください。

5 亡くなった後に遺言が執行されます
遺言者が亡くなられると、遺言執行者を指定していた場合には、遺言執行者が相続人や受遺者に対して遺言の開示を行い、遺贈の承認または放棄を確認した上で、相続手続きを行います。
遺言者が亡くなったことが遺言執行者に確実に伝わるように、信頼できる方にお願いしておきましょう。

そして、遺言執行者から受遺団体に対して財産が引き渡され、寄付が実行されます。
遺言書の付言事項に、寄付をした理由や想いなどを記載しておくと意思のあるお金を引き渡すことができます。

遺言は書いておしまいと言うのではなく、遺言執行がなされて初めて意思を叶えることができます。
様々な制度やサービスを活用して確実な思いを実現させましょう。遺贈寄付は、ご自身が望む未来を選択し、亡くなった後の社会を創造します。
弊所でも、遺言の相談は随時受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

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