広がる遺贈寄付

遺贈寄付は少しずつ広がっています。
日本では、どれくらいの遺贈寄付があるのでしょうか。
相続財産全体の規模は試算によって幅がありますが、大体年間37兆〜63兆ほどとみられています。
認定NPO法人「シーズ」が国税庁に開示請求したデータによると、2017年の公益法人などへの遺贈は49億、相続人が遺産から寄付した額は約289億でした。
控除額の対象ではない団体への寄付など、統計に反映されない寄付もありますので、これが遺贈寄付の全てではありませんが、相続財産全体からみれば、まだまだ小規模であることは否定できません。

しかし、今後遺贈寄付は増えていく可能性が高いと言えます。
一つには社会の変化があるからです。急速な少子高齢化と共に、一人暮らし世帯が増え続けています。50歳までに一度も結婚しない割合(生涯未婚率)は現状、男性のほぼ4人に1人、女性のほぼ6人に1人で、今後も増え続けることが予想されています。そうすると、相続人がいない可能性がある人が増えていきます。

相続人がおらず遺言もない個人の財産は、ほとんどが国庫に納められることになります。
その額は年々増える傾向にあり2017年度は約525億円、2012年度と比べると約1.4倍増えています。今後「おひとりさま」の増加に伴い、国に納めるよりも遺贈を考える人は増えると予想されます。

遺贈寄付が増える理由はこれだけではありません。
東日本大震災を機に、日本では寄付活動が広がりました。
「寄付白書2017」によると、2010年の個人寄付総額は4874億円でしたが、2016年は7756億円になっています。震災があった2011年は10182億円と突出しています。
寄付が社会をより良い方向に変えたり、困っている人を助けたりする力があることを実感する人が増えてきているのです。

ただし、遺贈寄付には課題もあります。通常の寄付と違い、寄付されるのはご本人が亡くなってから実施されるため、ご自身の目ではその成果を見ることができません。
そのため、信頼できる寄付先をどうやって選ぶか、遺言をしっかり執行してくれる人を見つけられるかが大切です。
弊所でも、遺言相談は随時受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

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