相続放棄受理証明書とは?

相続放棄受理証明書とは、相続放棄をした事実を証明するための書類です。
相続放棄をしても、世の中のすべての人に対して相続放棄をした事実が自然と明らかになるわけではないので、被相続人の借金の支払いを要求されたような場合には、相続放棄をした事実をご自身で証明しなければなりません。
そのようなときに、「相続放棄受理証明書」を取得しておけば、債権者に証明書を提示して相続放棄したことを証明することができます。

相続放棄受理証明書が必要なケース

①相続債権者から支払い請求されたとき
相続債権者とは、被相続人に対して債権を持っている者を指します。被相続人が借入していた消費者金融やカード会社などから支払い請求されたら、相続放棄受理証明書を提示して支払いの拒否をしましょう。

②不動産の相続登記をするとき
相続人の中に相続放棄した人がいると、不動産の相続登記の際に、相続放棄の受理証明書が必要になります。
登記申請書類とともに、法務局へ提出しましょう。また、銀行預金の解約、払戻の際にも受理証明書を求められるケースがあります。

相続放棄受理証明書の取得方法

①相続放棄した本人(申述人)が申請する場合
被相続人が最後に住んでいた市区町村を管轄する家庭裁判所に申請します。
必要書類は
・相続放棄受理証明申請書
・申述人の本人確認書類(運転免許証や健康保険証、パスポートなど)
・申述人が未成年や被後見人の場合は、法定代理人の本人確認書類
・返信用の封筒と切手
費用は、交付費用として一通150円です。

②他の相続人や利害関係人が請求する場合
申述人以外の相続人や「利害関係人」も相続放棄受理証明書の発行を申請することができます。
利害関係人となるのは、被相続人に対する債権者などです。申請先は、被相続人が最後に住んでいた市区町村を管轄する家庭裁判所です。
必要書類は
・相続放棄受理証明申請書
・請求者の本人確認書類
・法人の場合には、法人の資格証明書と代表者の本人確認書類
・利害関係を証明する書類(申述人との相続関係が分かる戸籍謄本類、金銭消費貸借契約書、ローン契約書など)
・返信用の封筒と切手
費用は、交付費用として一通150円です。

相続放棄受理証明書申請の注意点

相続放棄受理証明書を請求するには、相続放棄申述事件の「事件番号」を特定しなければなりません。
事件番号は、申述人本人の場合、家庭裁判所から受け取った「相続放棄受理通知書」に記載されています。紛失してしまった場合には、家庭裁判所へ照会しなければなりません。
利害関係人や他の相続人が申請する際には、事前に事件番号を調査する必要があります。
なお、相続放棄情報の保管期限は30年間です。
通常は30年経過した後に、相続放棄受理証明書が必要になるケースはほとんどないと思いますが、早めに申請しておく方が良いでしょう。

また、相続放棄受理証明書に似た書類として「相続放棄受理通知書」というものがあります。
相続放棄受理証明書との違いですが、相続放棄受理通知書は、家庭裁判所が申述人に対して「相続放棄を受理しましたよ」と知らせる書類ですが、受け取れる人は相続放棄した本人のみであり、利害関係人や他の相続人には送られてきません。
相続放棄受理証明書であれば、申述人本人でなくても他の相続人や利害関係人が取得することができます。

相続放棄受理通知書は、相続放棄が受理されると自動的に申述人のもとへ送られてきますが、相続放棄受理証明書は申述人や相続人、利害関係人が申請しなければ受け取ることができません。

相続放棄受理通知書は、一回しか送られてきませんし、再発行もしてもらえないので注意が必要です。ただし、相続放棄受理証明書は手数料を支払えば、何度でも発行してもらうことができます。
申述者は、相続放棄受理通知書を無くしてしまう場合に備えて、早めに相続放棄受理証明書を一通取り寄せて手元に置いておくと安心です。

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