同性パートナーを死亡保険金の受取人にしたい場合

死亡保険金の受け取り人に同性パートナーをしているするのが難しいという話もありますが、これには法律上の根拠があるものではなく、金融機関や保険会社の運用によるものです。

本来、生命保険の死亡保険金の受取人を誰にするかは、契約者が自由に決めて良いはずです。
しかし、近年、保険金詐欺などの犯罪が多発し、モラルハザード対策として生命保険会社の多くは、その内規により死亡保険金の受取人を配偶者、二親等あるいは三親等以内の血族と定めており、これまで、法律上の親族に当たらない同性パートナーを死亡保険金の受取人にするのは難しいと言われてきました。(なお、生命保険信託を利用すれば親族以外の者を保険金の受取人とすることができます。)

ただ、生命保険各社が上記基準を設ける趣旨は、保険者がモラルハザード対策として被保険者との間に一定の利害関係のないものが受取人となるのを防ぐことにあると考えられるため、同性パートナーを死亡保険金の受取人とすることもかかる趣旨に反しないとして保険会社と交渉する余地があると考えられます。

また最近では、同性パートナーシップ証明書を発行している自治体も多く、同性パートナーを公に家族と認める動きが広がりつつあります。
東京都も2022年度から「同性パートナーシップ制度」を導入する方針で、利用できるサービスの検討を進めているというニュースがありました。
このような状況から、生命保険会社において、死亡保険金の受取人の範囲を一定条件を致す同性パートナーにも拡大する動きが増えてきています。
現在では、ライフネット生命や、日本生命、アフラック、オリックス生命などで同性パートナーが生命保険金の受取人になれるようになっています。

これまでも異性間の事実婚パートナーについては、戸籍上の配偶者の有無、同居期間等、一定の条件を満たす場合には死亡保険金の受取人とすることが認められていましたが、今後は、公的証明書の存在や、社会意識の変化により、同性パートナーを受取人とすることも徐々に認められやすくなっていくものと期待されています。

なお、生命保険の死亡保険金には相続税がかかり、法定相続人ではない、同性パートナーの場合には、相続税の基礎控除が決まる法定相続人の人数に入らず、配偶者の税額軽減や生命保険の非課税枠を使うことができない上、相続税額が増えることになりますので、死亡保険金の額を決める際には注意が必要です。

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